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週明けの月曜日。今日からまた長い1週間がはじまる。

「おはよう」

いつもの待ち合わせ場所で待っていると爽やかな笑顔で優が来た。今日も環奈はテニス部の朝練。『おみやげ教室で渡すからね』と昨日の夜に連絡があったけど、まさかあの場所に私もいたなんて……言えない。

「昨日さ」

「え?」

その単語に激しく反応してしまった。


「昨日遅くまで部屋の電気がついてたけどなんかあった?」

優の家と私の家は対角線上にあって2階の窓からは優の家が見える。もちろんそれは優も同じでお互いに部屋の位置を知ってるから明かりでこんなこともわかってしまう。

「なにもないよ。ちょっと夜更かししただけ」

「ちょっと?3時まで明かりついてたじゃん」

だって眠れなかったんだもん。鮫島には泣き顔見られたし、あのあと流れで連絡先まで教えちゃって。色々と冷静じゃなかったけど背中を押してと頼んだことは後悔してない。


「……優は勉強してたの?」

私もたまに優が起きてるか確認することがあるけど、私より先に電気が消えてることなんて滅多にない気がする。

「昨日はケーブルテレビでバスケの試合やってたからそれ見てた。気づいたら朝方の4時半でけっこう寝不足」

あくびをする優が可愛くて私はクスリと笑みがこぼれる。


「それ見てたらこの前の体育のこと思い出しちゃってさ。あんなに本気でやったの久しぶりだったからまだ悔しい」

「……鮫島?」

「あいつバスケ経験者なのかな?またリベンジしたいけど明日から体育グラウンドなんだって」

勉強に没頭していた優だけどこの前のあれでちょっとバスケの血がさわいだらしい。……といっても鮫島は気まぐれだからリベンジできるかわからないけど。