な、何この壁!魔法!?


…のわけがなく、私がレンのように行き止まりの小さな壁に手をついて体重をかけると、


同じように私は壁の向こうに放り出された。


つまりここはどんでん返し……回転扉になっているということである。



「…ってて…ここ、どこだ」


「レン、頭大丈夫?」


「なぁ、それどういう意味で聞いてんの?」



目の下を引き攣らせるレンを、私は「まあまあ」と宥め、辺りを見回す。


小さい教室くらいの広さはある。


やはり中は暗く、何があるかはよく見えないが、あんな狭いところにどんでん返しがあったのだから、


ここは魔族にとって隠したい場所なのではないか。



「なんだあれ…石碑?」


「もしかして、悪魔文字の…?


それなら読める、レン、明かりはある?」