今日は私の誕生日!
彼氏と誕生日デートしてます!
って、自己紹介がまだだねぇ笑

私は亜月 心(あずき こころ)
この春でとうとう高校1年になりました!

「心!人多いから腕に捕まっとけ」

私の手を引っ張って彼は自分の腕を絡めた。

「ありがとう、悠太」

彼氏は佐野 悠太(さの ゆうた)。
とってもかっこいいの!

「桜綺麗だな」

桜が満開なこの時期にお花見デートはカップルも多い。
街にも出掛けた。

「あっ!ねぇ、見て!」

「?どうかしたか?お前の好みだとこっちじゃねーか?」

「私じゃなくて双子に良さそう」

「そうだな」

「買ってくるね」

私には双子の姉弟がいるの。
買い物するとついつい2人に良さそうなの買っちゃうのよね笑

「そろそろ帰るか」

「……もぅ?」

「暗くなる前に送らないとな」

「…わかった」

家の前まで送ってくれた。

「心目瞑って」

言われた通り目を瞑ってると首がヒヤッとした。

「開けていいよ」

「えっ?コレは?」

首にあったのは可愛い片羽のネックレス。

「俺とペアな。誕生日おめでとう、これからもよろしくな」

嬉しくて何も言えなかった。
だから、代わりに抱きついた。

「ありがとう悠太、とっても嬉しい誕生日だよ」

家に入ると大好きな家族がそこにいた。
優しく微笑みながら両親は「おかえり」と言ってくれた。

「悠太くんとどうだった?楽しかった?」

「うん!ママこれ双子へのお土産」

「お土産って…今日は心の誕生日だからいいのに」

「双子が好きそうなのがあったから」

「心…ご飯を食べたあとに話があるんだ」

「…?わかったパパ」

家族5人揃ってご飯を食べた。私の好きなものばっかりだった。
ママがケーキにロウソクを立てて持ってきた。
ロウソクの火を消した。

「「お姉ちゃん誕生日おめでとう」」

「ありがとう♡元気、花音」

元気と花音は小学3年生の男の子と女の子。
2人とも私に懐いてくれてるし私も2人を溺愛してる笑

「お姉ちゃんこれ」

「俺達から!」

渡されたのは箱の包み紙だった!

「コレは?2人が買ったの?」

2人は笑顔で頷いた。

「2人ともお姉ちゃんに喜んで欲してくて買ったんだよな」

パパが教えてくれて嬉しくて2人を抱きしめた。

「ありがとう♡大切にするからね!2人とも大好きよ」

「私も大好き」

「俺も!!」

「心、コレはパパ達からだ」

ママとパパからはカバンと化粧品を貰った。

「パパ、ママありがとう♡」

「さっ!ケーキ食べましょ!」

ケーキも食べ終わった後からママ達は口数が少なくなった。

そして……

「心話したい事があるんだ」

「何?」

「これを見てくれ」

紙を渡されてそれを見た。

「特別…養子縁……組?私の…名前が…書いてある」

「心、ママ達の話をちゃんと逃げずに聞いてね」

「心はその紙の通り、養子縁組の子なんだ」

「あなたを産んだのはママとパパのとっても大切な心友だったわ。彼女のお陰でママ達はこうして結婚出来たのよ」

「じゃあ、ほんとのパパとママは?」

「お前の父親はお前がお腹の中にいる時に母親を置いて逃げていった。無責任だった。そして…母親は心を産んで数日後に他界した」

あまりにも衝撃的過ぎて頭が付いていかなかった。