翌朝。
目を覚ましてビックリした。
「……え、」
只今の時刻、8時17分……?
目ざまし時計が壊れてるのかと思ってスマホを手にしても、同じ時刻が表示されていた。
「ぎゃああああああっ……!」
あたしはそのままリビングへ駆け下りる。
「お母さん大変っ!もうこんな時間っ!」
人ってピンチになると、まずそれを伝えようとするのかもしれない。
パジャマのまま捲し立てるあたしに。
「そうね~」
キッチンで洗い物をしていたお母さんは涼しい顔。
「そうね…って、なんで起こしてくれなかったの!」
「2回も起こしたわよ」
「2回じゃなくて起きるまで起こしてよ~!」
「結良はね、一回くらい痛い目見たほうがいいのよ」