「正義とはなにか?」

 どこにでもいる普通の高校生である出席番号一番のAはこう答えた
「正義とは悪」だと

 子供の頃よりはいくらか賢くなった大人であるCはこう答えた
「正義の反対も正義」だと

 いつまでたっても大人になれない夢見がちなJはこう答えた
「正義なんか存在しない」と

 たくさんの人を殺してきた殺人鬼のRはこう答えた
「そんなことはどうでもいい」と

 数々の戦場を生き抜いてきた凄腕スナイパーのFはこう答えた
「自分にそんなことを考える資格はない」と

 この世界で初めて戦争をしかけた国のトップであるMはこう答えた
「私が正義」だと

 Aの幼なじみのKはこう答えた
「少なくとも人を殺すことは正義ではない」と

そして、神様はこう答えた
「正義とは死だと」