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「フィオネちゃん、具合はどう?」




広場での戦いを終えたあと、私はそのまま意識を失ってしまったようで。





気が付いた頃には私はマリーの宿屋のジンの部屋でベットに寝かされていて、窓の外はもう夜になっていた。





「ジンの魔法って治癒もできるのね。ありがとう。だいぶ治ったわ。」




私の言葉にジンは


治癒魔法は知り合いに教えてもらったんだよ、と、苦笑いする。





「全身傷だらけの血まみれ、おまけに肋骨まで折ってるんだもん。驚いたよ。

フィオネちゃんみたいな人間の女の子が出来るかどうか、不安だったけど…




よくやり遂げたね。」






まったく、傷だらけで可愛い顔が台無しだよ。

と、ジンが嘆く。




肋骨まで折ってたんだ…。




確かに魔獣に殴られて飛ばされた時
今までにないぐらい激痛を感じた。




でも、全身の傷はジンが綺麗に治してくれたし、今は元通りに回復している。






よかった……ちゃんと二人の役に立てた…。





私は、ほっとして少し顔が緩む。