途端、 ーーーーぎゅっ ……え? 突然後ろから手を握られ、反射的に振り返る。 振り返った先に見たのは、隣の席の…確か浩太さんと呼ばれていた人が、私の手を掴んでいる姿。 な、なんだろうっ… 「あ、あの…?」 「あのさ、さっきちゃんと言ってなかったなーっと思って…俺、早見(はやみ)浩太」 「あ…私は、白川雪です」 笑顔で自己紹介されて、咄嗟に私も名乗る。 「雪ちゃんって呼んでいい?」