【莉乃side】


潤が屋上から出て行き

一人になったこの場所で私はうづくまっていた。


冷たい風がふく。


その寒さは心にも響いた。


「けっきょく一人になっちゃったな……」


賢人も潤もいない。

この場所に一人ぼっち。


私って、


好きな人とうまくいかないようになってるのかもしれない。


昔から、自分が好きになった人とは

うまくいったことがないもん。


だったら

好きにならなきゃ良かったかな……。


ていうか、

なりたくてなったんじゃないけど。