風が私の髪の毛を揺らす。
先輩のことが本当に好きでした。
だけど私の中で清瀬くんの存在が本当に大きくて。
自分勝手にあんなにヒドいことして彼のこと傷つけたのに。
……たまらなく笑顔の清瀬くんに会いたい。
だから、好き、なんだと思う。
私は、清瀬くんのこと。
『だから、別れてください』
この恋にピリオドを打つのは、難しい。
苦しくて、痛い。
切なくて、逃げ出したくなる。
大好きだった先輩との、最後。
永遠だと思っていた、初恋が終わる。
私が弱かったから。
待っていられなかったから。
許してとは言わない。言えない。
好きでも、どうしようもないことがあると知った。
気持ちがあっても、うまく行かないことも、知った。
私を大きく成長させてくれた恋。
先輩……。
先輩を好きになったから知れたことが、こんなにも多いよ。
だから消えないよ。
先輩を想ったこと。
好きになったこと。
消えることなんて、ない。