「お菓子は持った、寝ぐせよし、服装よし!」



翌日。


あいさつに行くために、お菓子のつつみを持って家を出た。


まず、わたしの左隣の201号室にいってみることにした。



ーーピーンポーン。


チャイムを押して、ドキドキしながらドアの前で待つ。



「……あれ?」



反応がない。


というか、人の気配もしないような。



お出かけしてるのかな?


それとも、まさか……。



「あ、百華ちゃん!」



よからぬ想像をしそうになったとき、誰かがわたしの名前を呼んだ。


変な想像をしてただけに、大げさにびくっと肩が上がってしまう。