「百華、最近楽しそうだね?」
「へっ!?」
放課後、ありちゃんとドーナツ屋さんへとやってきた。
学生も多くてにぎやかだけど、ゆったりとした音楽に心が落ち着く。
「氷野くんとなにか進展でもあった?」
「ごほっ」
久しぶりにエスパーありさが登場するものだから、ドーナツがのどにつまる。
氷野くんといえば、数日前にわたしの家でカレーを食べたことを思い出す。
お姉さんがいることを知ったり、わたしがタメで話そうと決めた日だったりする。
「わ、百華! 大丈夫?」
「全然へーき! あのね、氷野くんとタメで話せるようになったんだ」