夜になって帰宅したお兄ちゃんに
預かった携帯電話を渡すと、
公園に行ったことをひどく怒られた。



「でも、ママに頼まれたんだよ?」



私だって怖いなか
頑張って声かけたのに…


「だからって、あんなとこ来んなよ。

危ねえんだよ。

俺がいたからよかったものの、
いなかったら
どうするつもりだったんだよ?」



「お弁当?」



「弁当じゃなくて!お前だよ!

俺の友達だと思って、
簡単に話しかけたりしたら
ダメなんだぞ。

俺の友達だからって安心するな。

とにかく、あんなとこニ度と来んな」



そう言いながら
お兄ちゃんが乱暴に制服を脱ぎ捨てる。



「…お兄ちゃんは、
そんなところに毎朝いるんだよね?」



「俺はいいのっ、男だからっ!
お前はダメなの!わかったか?」



ムキになってお兄ちゃんが答える。



「…もう、行かないよ。絶対行かない。
本当は怖いから
行きたくなかったんだもん。」



「そう!とにかくな、
男がたむろしてるところには
絶対近づくなよ?」



「…はい。」