足が速くて

勉強ができて

なんでもできる自慢のお兄ちゃん

だれよりもかっこいい

大好きなお兄ちゃん



* * *



朝起きると

私のヒーローだった
お兄ちゃんの髪が

キラキラ輝く
サラサラの金色になっていた


「ごちそうさまでした。」


金髪になったお兄ちゃんは、
まるでなにごともなかったかのように

朝ごはんを食べ

学校に行った。



パパに殴られた口元の傷のほかは

なに一つ変わらない

いつも通りのお兄ちゃん。