航太の配属試験が終って数日がたったある日。




航太は山南の部屋に来ていた。




「これを航太君に渡しておくよ。」




「何ですかコレ?」




山南は航太に一枚の紙切れを差し出した。




「土方君が作った【局中法度】だよ。
新撰組を守る為の法度だから局長だろうと総長だろうとその紙に書かれた法度を破ると『切腹』になるから、気をつけるんだよ。」




航太は『へぇ~』と思いつつ、局中法度が書かれた紙をペラッと開けて固まった。




『…………全く字が読めへん!
勘三郎や敬助には少しは教わったけど………アカン!マジで読めへん!』





航太が内心焦っていると、山南が気が付いて声をかけた。





「どうしたんだい?」





「え"っ!?えっと……その~……………」





『字が読めません!』とも言えず、口ごもる航太を山南は穏やかな表情で答えた。





「はっはははは、分からない事は素直に聞いた方がいい、分からずに過ごしてしまうと余計に分からなくなってしまうからね。」